図表1では、 ビジネスライフの大まかな節目(キャリア・ステージ)で求められるあり方や仕事ぶりを区別して、段階的な違いをキーワードで示しました。
図表1 |
20代初めの新人には社会人として精神的に 「自立」 することが求められます。20代半ばになると、 「成果」 を上げる仕事人としての活躍が求められます。30才では自分自身や状況を変える先手となり 「転換」 を図る必要があります。30代半ばになると、ミッションを持って最大貢献するため 「変革」 に挑むことです 。 40代半ばでは、持てる経験や能力を広く 「展開」 し周囲に継承していきます。50代半ばになれば、新たなビジネスライフに足がかりをつけ 「新生」 を目指す、ということになります。 |
目先の課題をこなすという経験をただ重ねるだけでなく、自分のビジネスライフ全体を見渡すことが必要です。特に、節目に応じた考え方や仕事ぶりを身につけることが重要になります。ここでは、ビジネスミドルへの10年間に照準を当てて、20代半ば、30歳前後、30代半ばの3段階の節目を対象にしています。
状況変化のスピードが速まり、現在の組織に依存しておられる状況ではなくなっています。与えられたポジションや役割に順応するのでなく、状況変化を先取りするキャリアを自分でつくる自律型キャリア開発が求められているのです。それには自己評価が必須になります。現状の自分が立脚しているのはどこかを理解し、今後どこを目指して進んでいくのかを決めること、さらに現在の位置と目指すところのギャップを自覚することです。この自己評価があってこそ、核心を突いた自己啓発や自己研鑽に導かれるのです。
一般にスキルアップや資格取得などの自己啓発に関心は強くなっていますが、自己評価が伴わなければ「木を見て森を見ず」になりかねません。漠然とスキル開発するよりも、まず節目に応じた仕事ぶりを身につけることに注目してください。
当社では、 自己評価の力を高めるガイドの役割を果たす「成長評価マップ」を普及しています。このたびは、自己評価の必要性を理解していただくために、「成長評価マップ」を一部活用した「成長課題の自己診断サービス」を無料公開しました。簡単な自己チェックによって、節目の段階での仕事ぶり、人材イメージ、成長課題の3点を自己診断できるようになっています。当然のことですが、自己診断は甘くなったり辛くなったり、妥当性を欠くこともあります。他者の評価や客観的な評価と照らし合わせて、自己評価を適切なものにしていく必要があります。まずは、自己診断を試してみましょう。
図表2 成長評価マップIII(30代半ば・中核社員向け)
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